「大学の先生」をやっていると、「春休みや夏休みが長くでいい仕事ですね」と言われることがあります。世間では、暇で楽な仕事と思われ勝ちですが、間違い!です。「教える」仕事の他に、大学運営の仕事と「研究」と言うものがあるんです。授業がない日も休みではないのです。エジプトでの勤務校、アインシャムス大学外国語学部日本語学科では、4月3日(日)がイースター、5日(春香祭)で、金曜と土曜はもともと休日なので、4月2日から5日までが連休になります。今回の連休に入る前に、アインシャムス3年生の男子学生、ハマーサとラーイドからも、「先生どこかへ遊びに行きませんか」と誘われましたが、「ごめん」と言わざるを得ませんでした。今イスマイールは、原稿執筆を抱えています。売れっ子作家はホテルにこもって、ルームサービス三昧で執筆活動に専念しますが、イスマイールはアパートにこもって執筆中です。ルームサービスはないので、自炊します。ストイックに仕事をする痛みを、美食という喜びで中和します。
そこで今日の夕飯の献立です。まずは生ガキです。
M先生に連れていってもらった、マアーディー地区の「グルメ・エジプト」で買ったニュージーランド産の冷凍生ガキです。1600円でした。箱の裏には、日本語を含む各国語の説明があって「生食」OKでした。これを解凍して、塩水で洗うと、こんなかんじになります。
いい感じじゃないですか?生まれて初めての、「エジプトでオイスター」です。オーストラリアのタスマニアン・オイスターのように濃厚でクリーミーな味でした。「死なないか」という思いが脳裏をかすめましたが、グルメに危険はつきものです。「それで・・ワインは?」ですって?ええい!何を申す!頭が高い!ここはイスラーム圏ですぞ。
主菜は、アパートのキッチンのありあわせの材料だけでつくった、(なんちゃって)マレーシア風海南鶏飯です。イスマイールが、エジプトとともに大好きなマレーシアの華人料理です。鍋に水と生姜とチキン味ブイヨンを入れて沸騰させます。火をとめて、スライスしたチキンを入れて、鍋のフタをしめて30分、余熱でチキンを調理します。その間、スープを必要分他の鍋に移してご飯を炊いておきます。タレは、ニンニクと生姜を擦ったものにチリパウダーを入れて醤油にまぜます。これだけで、チキン、ライス、スープの完成です。入魂の完成品を食べて見ると、(マレーシア語で)「マカナン・ムラユ・スダップニャ(マレーのめしはうまいニャー)」です。
たのしく読ませて頂いています。エジプトが身近に感じられます。生牡蠣を生産地以外で食べられる勇気に脱帽!!
返信削除くれぐれもお身体気をつけてください。
メリーちゃん、コメントありがとうございます。実は、日本のスーパーで買う生ガキよりも水っぽくなく格段においしいかったです。流通の規制とか独占とかの問題なんでしょうか、どうして日本では、海外の冷凍ものが買えないのでしょうか。
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