(浜田青陵 著「エジプト雑記」文藝春秋、昭和4年より)
カイロの騷がしい埃の町、出迎へて呉れた案内者サラーも宿屋の感じも、私達に所謂「オリエント」の惡い方面ばかりを印せしめた。此の遊覽地本位の市の、旅客に接する土人と埃及居住者とは、「ホテル」の番頭、給仕人、案内者、商店員と言はず、凡てがたゞ出來る丈けの利益を短時間のうちに占めようと考へ、其の極禮儀や節制をさへ失つてゐるらしく、此の金錢關係以外に、我々と彼等との間に何等人間的の交渉は成立してゐない。

2010年2月20日土曜日

ピラミサホテルの中華料理

今日は日曜で休日なので、アパートのベランダに落ちているグアバの枯れ葉を掃除してから、近所の5つ星ホテルのピラミサにランチをしに行きました。アパートから歩いて5分以内です。

ネットで調べたら中華レストランがあるという旅行情報HPもたくさんあったけど、行ってみたら「Fee Choice」というイタリアン・中華・インド料理を堪能できるというレストランでした。アラブ人は概して辛いものが苦手。だからオマーンのカレーは、現地風の辛くないのと本場インド風の2種類がある。ここエジプトでも流行っていないせいか、ピラミサのインド料理は日本より高価。エジプトにおけるイタリアンの腕前はそこそこ水準が高いとわかっているし、初志貫徹して中華を頼む。シェフズ・サラダ(300円)とホット&サワースープ(330円)とチャウミン(416円)をオーダー。メニューは、欧米でいわゆる中華と呼ばれている品揃え。

シェフズ・サラダは、サラダじゃなくて、野菜を甘酢で和えたもの。見た目はキムチにほど近い。中華じゃないが、それなりに美味しい。ホット&サワースープは、酢辣スープを目差したもので、この3点の中では本物に近いと言うべきか。相対的にだが。チャウミンは焼そばを目差したものだが、一番中華の味から遠く、漢人が食べたら怒るだろう。

もともと中華料理の本場の味指数は中東諸国では低いもの。やはり華僑や華人が多く住んでいるマレーシア等の中華の水準には惨敗。しかし、日本のエジプト料理もこんなものでしょう。

ピラミサホテル。アパートのすぐ裏にあるとは今日まで知りませんでした。

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