(浜田青陵 著「エジプト雑記」文藝春秋、昭和4年より)
カイロの騷がしい埃の町、出迎へて呉れた案内者サラーも宿屋の感じも、私達に所謂「オリエント」の惡い方面ばかりを印せしめた。此の遊覽地本位の市の、旅客に接する土人と埃及居住者とは、「ホテル」の番頭、給仕人、案内者、商店員と言はず、凡てがたゞ出來る丈けの利益を短時間のうちに占めようと考へ、其の極禮儀や節制をさへ失つてゐるらしく、此の金錢關係以外に、我々と彼等との間に何等人間的の交渉は成立してゐない。

2010年3月2日火曜日

客引き

今日職場からの帰宅時にドッイーのアルファ・スーパーマーケット付近で、久々に客引きに声をかけられたので、おさらいをしておきます。

イスマイールの地元の横浜でも、金曜の横浜駅西口鶴屋町方面や南幸町方面は客引きがウヨウヨしています。「カラオケ空いてますよ」とか「安くて空いてる居酒屋ありますよ」といういうパターン。付いて行ったらいい店だったことも少なくない。つまり、客引きの文句に嘘がない場合がきちんとあること。

そこで、今日のパターンの再現です。

1.注意喚起段階
親父:「コニチワ。アリガタゴゼマス(日本語で。ここから英語)。日本人ですか?」
私「はい」
2.信頼確立段階
親父:「ほんとに素晴らしい。日本人は素晴らしい人たち。私の親戚も・・・ドクター・・・工学博士だが、日本で働いたことがあって日本は素晴らしいと言っていた」
私:「・・・・・」
親父:「あなたは、♯♫◎♠○♧◇か?」
私:「なんだって?」
親父「あなたの、仕事はなんだ?」
私:「大学教授」
3.勧誘段階
親父:「それは素晴らしい。私も博士です。それで、あなたのホテルはどこ?」
私:「(アラビア語で)アパートに住んでいる」
親父:「アラビア語がお上手で。あの〜、私・・展示場があるのですが。名刺をわたすので、来てください。来て来て!」
私:「急いでいるので。お目にかかれて良かったです」

多分、親戚の話、親父が博士だということは嘘でしょう。それに、展示場じゃなくて「お土産や」でしょう。イスマイールが過去35年間に経験したバリエーションは・・・

注意喚起段階
「山本山」、「Are you Japanese or Korean?」、「バザールでゴザール」、「Where are you from?」等
信頼確立段階
「私のフィアンセは日本人です」「私の妹は日本へ嫁ぎに行きました」等
勧誘段階
「お店をやっているのでお茶をごちそうさせてくれ」「すごく安くていいお店を知っている」等

この手の呼び込みには、嘘があって誠意がない。嘘で儲けて幸福になれるのか?
だから私はきらいだ

いんちき客引きの親父、お兄ちゃん達よ!おまえ達のおかげで、外国人観光客は嫌な目に会い、エジプトの印象を悪くしているぞ。善良なエジプト国民に迷惑をかけているぞ。

言わせてもらおう。信頼確立できてないぞ!

0 件のコメント:

コメントを投稿